今回は、キャリアで採用されている契約者の個別判定について解説していきます。
キャリアショップで言われる「総合判断」ってなに?
過去に、キャリアで携帯を短期解約したり、料金滞納をしたことがある方が、時間を経て再度キャリアで携帯を契約しようとした時に、こんなことを言われる事があります。
「総合判断により、ご契約頂けません」
「総合判断により、ご契約は頂けますが、割引の適用ができません。」
「総合判断により、ご契約は頂けますが、キャッシュバックの適用ができません。」
などなど。
総合判断ってなによ?ということなのですが、
キャリアでは個人情報とともに、キャリア内ブラックリストとも言える情報を保有しています。
「総合判断…」と言われてしまう原因
過去に、
・料金滞納(TCAブラック/TELESAブラック)
・端末割賦代金の滞納(信用情報ブラックリスト)
・短期解約を繰り返すユーザー(キャリアブラック)
・不正契約(キャリアブラック)
などのような行為がある場合に、キャリア側では要注意人物としてマークされています。
よく端末転売やMNPキャッシュバックでお小遣い稼ぎをする「携帯乞食」と言われる方々の中では、「キャリアブラック」「TCAブラック」「喪明け」と言った単語で親しまれて(?)いるようです。
未納情報はキャリアの壁を超える
料金滞納者の未納情報や強制解約者情報に関しては、電気通信事業者協会(TCA)・テレコムサービス協会(TELESA)を通じて、各加盟企業のキャリア・MVNO間で情報共有される「ブラックリスト」に情報登録されます。
(TCAブラックリスト・TELESAブラックリスト)
端末代金等、割賦契約の代金の未納情報に関しては、JICC・CIC等の信用情報機関に登録されます。
そのため、docomoで料金や端末代金の滞納歴があり、新たにauで契約をしようとする場合でも、TCAや信用情報機関からの情報参照で「総合判断…」と言われる可能性もあります。過去一度もauを契約したことが無くても。です。
滞納、ダメ。絶対。
キャリア別「総合判断」となる基準
3キャリア共通で、悪質な料金滞納はTCAブラックリストに入りますし、端末代金の未払いも信用情報機関のブラックリスト入りとなります。
端末代金は3ヶ月以上の滞納で金融事故として、CIC/JICCブラックリスト入りします。
いわゆる、クレジットヒストリーに傷がつくって奴ですね。
キャリアの料金滞納がどの程度で、キャリアブラックに入るかという詳しい基準は不明ですが、ほぼほぼ同じような基準で見ていると思われます。
キャリア別「短期解約ブラック」の基準
キャリアごとに最も異なる基準は、短期解約に関する部分で、いろいろな方が既に検証されていて、ある程度、各キャリアの判断基準というのが見えてきていますので、それぞれご紹介していきたいと思います。
まず各キャリアの判断基準をご紹介する前に、解説しておきたいのですが、同条件でも、過去の利用実績に応じて、キャリアBLに入る場合と入らない場合があるということをご理解ください。
例えば、過去5年間、料金滞納等一切無く、継続利用していたユーザーが1回線を追加契約し、短期解約したところで、キャリアブラックには入らないでしょうし、
逆に、過去、docomoで契約をしたことが無いユーザーが、2回線新規契約し、2回線とも短期解約した場合には、キャリアブラックに登録される可能性が高いでしょう。
このように、短期解約(90日~180日以内の解約)をした場合に、同条件で全員100%ブラックリスト入りするというような統一の条件になっている訳ではありません。
個別の利用実績・支払い実績に応じて、客観的に判断されています。
docomoの短期解約ブラック
docomoでは、他社キャリアと異なり、
回線契約ができなくなるキャリアブラックというものは存在しません。
その変わりに、docomo特有の特価ブラックリスト(特価BL)というものが存在しており、契約自体は可能だけど月々サポート適用不可ということになります。
docomo特有の「特価BL」
docomoでは、MNPキャッシュバック・端末転売ユーザー対策の特価ブラックリストというものが存在します。
2019年10月追記
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2019年10月からの「電気通信事業法」改正に伴い、端末割引に大幅な法規制が入ったことから、今後、「特価BL」の新規適用は無いでしょう。
(既に特価BL入りしているユーザーの情報は引き続き参照されるものと思われます。)
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特価BLの判断基準となる項目は複数あるとされており、下記のようなものが特価BLの判断に影響すると噂されています。
・短期解約歴
・料金滞納歴
・月々サポート利用歴
・契約回線数
・代理人契約
月々サポート利用歴に関しては、過去2年間に月々サポートで10回線以上契約したユーザーが対象になるといわれています。
つまり、2年間で10端末以上を月々サポートを利用して契約すると特価ブラックリスト入りとなるのではないかということですね。
窓口で「施策適用不可」と言われます。
auの短期解約ブラック
auでは、120日以内に解約したユーザーをキャリアBL候補として挙げていると言われており、ネット上では、「契約日を含めず122日」は解約しない方が良いとされています。
キャリアブラックとなると、一定期間、回線契約ができなくなります。
Softbankの短期解約ブラック
Softbankでは、180日以内に解約したユーザーをキャリアBL候補として挙げていると言われています。
キャリアブラックとなると、一定期間、回線契約ができなくなります。
Softbank特有の「iPhone BL」
iPhone BLというものが存在する訳ではなく、iPhoneをセット契約した場合の短期解約では、通常のスマホでの短期解約よりも、BL入りしやすいような基準となっているようです。
Y!mobileの短期解約ブラック
Y!mobileでは、Softbank同様、180日以内に解約したユーザーをキャリアBL候補として挙げていると言われています。
キャリアブラックとなると、一定期間、回線契約ができなくなります。
OCNモバイルONEの短期解約ブラック
OCNモバイルONEでは、180日以内での短期解約ユーザーをブラックリストとして登録する模様です。
OCNモバイルONEは端末価格が安く、携帯乞食の温床にもなっていた為、短期解約に対して、MVNOとしては異例の厳しさですね。
再契約できるようになるまでの期間(喪明け)
キャリアブラックとなると、一定期間、回線契約ができなくなります。
「一定期間」というのがミソで、キャリアごとにこの期間はことなります。
そこで、今回は、再契約できるまでの期間(通称:喪明け)をまとめてみました。
docomoの喪明け
docomoでは回線契約ができなくなるキャリアブラックの枠組みは存在しておらず、喪明けというもの自体がありません。
特価BLに関しては、喪明け期間が明確に設定されている訳ではなく、直近の契約内容や利用履歴によって、総合的に判断されているようです。
つまり、2年経てば喪明けする。というような解除要件とはなっていないようです。
auの喪明け
auでキャリアブラックとなった場合、120日で喪明けすると言われています。
Softbankの喪明け
Softbankでキャリアブラックとなった場合、180日で喪明けすると言われています。
Y!mobileの喪明け
Y!mobileでキャリアブラックとなった場合、180日で喪明けすると言われています。
OCNモバイルONEの喪明け
OCNモバイルONEでキャリアブラックとなった場合、180日で喪明けすると言われています。