・それぞれの違いと自分に及ぼす影響
・社内ブラックはMVNOで純増傾向
・それに対して、キャリアの社内ブラックは純減傾向
「携帯ブラックリスト」というと、TCA/TELESAと言われる一般社団法人が加盟キャリア・加盟MVNOから情報を取りまとめている「不払い者情報」リストに入ることを言います。
ただし、キャリアやMVNOでは、この「携帯ブラックリスト」以外にも、「社内ブラック」「キャリアブラック」と言われる、短期解約者を対象としたブラックリストも存在します。
また、よく混同されている方が多いワードに「金融ブラックリスト」というブラックリストも存在します。
今回の記事では、これら「携帯ブラックリスト」「社内ブラックリスト(キャリアブラックリスト)」「金融ブラックリスト」について、徹底的に解説していきます。
携帯ブラックリストの解説が長くなるので、先に、「キャリアブラックリスト」「金融ブラックリスト」から解説していきます。
「社内ブラック」とは?(短期解約ブラック)
社内ブラック(旧称:キャリアブラック)とは、携帯電話の契約において短期解約ユーザーを排除するためのリストとなっています。
短期解約ユーザーを排除する意図は、端末転売目的の利用者(携帯乞食)を排除することに尽きます。
つまり、短期解約者のブラックリストを作成し、申込審査に活用している事業者=端末割引・キャッシュバックに積極的な事業者となります。
電気通信事業法改正前後での風潮の変化
2019年10月の電気通信事業法改正以前は、MNPにおける端末代金の大幅割引・高額キャッシュバックによるキャリア間での獲得競争が激しかった為、販売代理店に対し高額キャッシュバックや大幅割引を容認しながら、いかにキャリア側で端末転売目的の申込を弾くかという点から、各キャリアでこうしたリストが作成され、新規申込・MNP申込における審査時に活用されてきました。
(法改正以前に存在していた、ドコモの「特価BL」もこのキャリアブラックリストの一つです。)
しかし、2019年10月の電気通信事業法改正により、大幅な端末割引や高額キャッシュバックがなくなったこともあり、キャリアにおける端末転売を目的とした短期解約者は減る一方ですが、これと逆行し、「1円スマホ」と言った大幅な端末割引で集客を行っている「OCNモバイルONE」をはじめ、110円スマホの「IIJmio」、550円スマホの「UQモバイル」などにおいては、「キャリアブラックリスト」ユーザーは純増傾向にあると想定されます。
端末割引をフックに契約獲得をしないキャリア・端末割引をフックに契約獲得をするMVNOという風潮ですので、もはや、「キャリアブラックリスト」ではなく「社内ブラックリスト」という呼称の方がしっくり来る時代になってしまいました。
社内ブラックリストは共有されない
先程も少し触れましたが、社内ブラック(キャリアブラック)はあくまでも、各キャリア・各MVNOが自社で保有している情報であり、他社と共有されることはありません。
「社内ブラックリスト」になったからと言って、他社でスマホの契約ができなくなると言ったことはありませんので、ご安心ください。
ただし、社内ブラックリストですので、その保有期間は不明です。
各キャリア・各MVNOなどの電気通信事業者が加盟している「日本データ通信協会(デ協)」の「電気通信事業における個人情報保護方針」にも明記がある通り、永久ブラックという可能性もゼロではありません。(この点は事業者の判断次第です。)
過去に料金を滞納し利用停止となった者の情報を契約解除後においても保存しておく等、業務の
遂行に必要な限度で個人データを保存する場合であって、当該個人データを消去しないことについ
て相当の理由があるときは、保存期間経過後又は利用する必要がなくなった後も個人データを消去し
ないことができる。
金融ブラックリスト│(端末割賦やカード料金の滞納)
色々な呼称がある為、迷いましたが、一応「金融ブラックリスト」と記載致しました。
他にも、「CICブラック」「JICCブラック」「クレジットブラック」「信用情報ブラック」などと言われます。
これはいわゆる、クレジットカード・キャッシング・各種ローンで契約時に参照される「信用情報のブラックリスト」です。
世間一般でいう「ブラックリスト」がこれにあたります。
スマホの割賦契約をした場合でも、支払状況は信用情報に記録されていきます。(クレジットヒストリー)
信用情報は、下記3つの機関で記録・管理されています。
3つの信用情報機関がありますが、クレジットカードやスマートフォンの割賦契約の支払い情報はCIC・JICCで管理されており、CRINやFINEといったネットワークで両社の記録は共有されています。
携帯電話契約における、スマホ本体代金の割賦契約の滞納は、この「金融ブラックリスト」の対象となります。
その他、基本使用料や通話料と言った、通信料にあたる部分の滞納に起因する強制解約は「携帯ブラックリスト」の対象となります。
ややこしいですが、端末を分割購入している場合で、キャリアやMVNOからの請求をまるっと滞納し続けていると、「金融ブラックリスト」+「携帯ブラックリスト」というかなり厳しい状態となりますので、ご注意ください。
クレジットブラック(割賦契約ブラック)の方で、格安SIMを契約したい!という方は、下記記事を参考にしてください。
ただし、クレジットブラックの場合、当然ながら、スマホの端末代金の割賦契約は不可能です。一括でご購入ください。
参考:クレジットブラックでも格安SIM
携帯ブラックリスト(携帯料金の滞納・強制解約)
携帯ブラック(料金滞納ブラック)はキャリア・MVNO間で共有される
キャリアやMVNOで契約しているスマホの料金を滞納し強制解約となると、携帯ブラックと言われるブラックリストに入ります。
携帯ブラックと言われるブラックリストは、一般社団法人「電気通信事業者協会(通称:TCA)」「テレコムサービス協会(通称:TELESA)」が取りまとめており、この協会に加盟しているキャリアやMVNOが料金不払者情報として、悪質な利用者の情報を共有しています。
ですので、料金滞納をしてしまうと、他キャリアでも契約できない。格安SIMに乗り換えようと思っても契約できない。ということも起こりかねませんので注意が必要です。
料金不払者情報共有企業の一覧
料金不払者情報の共有は、電気通信事業者協会加盟企業とテレコムサービス協会加盟企業で連携共有を図っています。
分かりやすくキャリア名とMVNO名をまとめてご紹介した後、加盟企業を一覧でご紹介していきます。
キャリア
・docomo
・au
・Softbank
・楽天モバイル
・Y!mobile(キャリアのサブブランド)
・UQモバイル(キャリアのサブブランド)
MVNO
・IIJmio
・OCNモバイルONE
・mineo
・b-mobile
・NifMo
・Freetel
・TONE
・BIGLOBEモバイル
・LIBMO
・DTI SIM
・スマモバ
・カシモ
・J:COM MOBILE(J:COM契約者限定)
・MediSIM(PCセット契約)
・リンクライフ(Broad WiMAX、UQモバイル代理店)
・BiZiMo(法人向け)
・ちゅピCOM モバイル(広島県の一部限定)
電気通信事業者協会加盟企業一覧
NTTドコモ
KDDI、沖縄セルラー電話
ソフトバンク
UQコミュニケーションズ
ウィルコム沖縄
ケイ・オプティコム
東日本旅客鉄道
テレコムサービス協会加盟企業一覧
インターネットイニシアティブ
サジェスタム
ラネット
ヤマダ電機
ノジマ
日本通信
汐留モバイル
ニフティ
フリービット
トーンモバイル
UQモバイル沖縄
ビッグローブ
TOKAIコミュニケーションズ
アクセル
SORAシム
Link Life
ドリーム・トレイン・インターネット
MEモバイル
ケーブルネット下関
ジェイコム九州
土浦ケーブルテレビ
メディエイター
ジェイコム東京
ジェイコムイースト
ジェイコムさいたま
ジェイコム千葉
ジェイコム多摩
ジェイコム東葛葛飾
ジェイコム東京北
ジェイコム中野
ジェイコム港新宿
ジェイコム千葉セントラル
ジェイコム市川
ジェイコム船橋習志野
ジェイコム北関東
ジェイコム川口戸田
ジェイコム武蔵野三鷹
ジェイコム八王子
ジェイコム日野
ジェイコム足立
ジェイコム大田
ジェイコム湘南
ジェイコムウエスト
ジェイコム札幌
ジェイコム南横浜
ジュピターテレコム
スマートモバイルコミュニケーションズ
ちゅピCOMひろしま
楽天
携帯ブラックリスト情報の利用は企業次第
ブラックリストは加盟企業間で共有されていますが、このブラックリストデータを元に、ブラックリストに入っているユーザーの契約申し込みを全て却下するのか、そのデータを元に契約承認を検討するのかというのは、各企業の判断で行われています。
そのため、ブラックリスト入りしてしまったとして、他の加盟企業で申し込みをした際に、絶対契約できないというワケではありません。
過去に過ちを犯してブラックリスト入りしてしまったけど、どうしても携帯が使いたいという場合には、まず申し込みをしてみることをオススメします。
ただ、携帯ブラックリスト入りしている方で、不払い者情報交換事業者の審査に通った人は聞いたことがありません。
そうした理由から、当サイトでは、とある格安SIMを推奨しています。(詳しくは当サイトトップページにて)
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